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付帯13 終末期がん患者へのリハビリテーションに関する家族の体験に関する研究
関根 龍一
Ryuichi SEKINE:亀田総合病院疼痛・緩和ケア科
近年,わが国では,進行がん患者で廃用症候群である患者に対してリハビリテーション(以下,リハビリ)前後のQOLの変化を測定した研究が実施され,患者のADLは低下しても主観的なQOLは維持されうることが初めて示された1).また,全国の緩和ケア病棟における調査では,現在のリハビリ実施状況はニーズを満たしていないことが示唆されている2-4).本研究では,終末期がん患者のリハビリに関する遺族の体験を調査し,今後の終末期がん患者へのリハビリのあり方を検討する参考資料とする.
付帯17 ホスピス・緩和ケア病棟から自宅へ一時退院することについての患者・家族の体験と評価に関する研究
関本 剛
Go SEKIMOTO:医療法人社団 関本クリニック 院長
2012年の診療報酬改定以降,ホスピス・緩和ケア病棟入院料は入院日数が長くなるほど減額されるように設定され,2018年の診療報酬改定ではそれがさらに顕著となっている1).
近年のホスピス・緩和ケア病棟には,地域医療における資源の1つとして,苦痛の緩和,看取りとともに,目標をある程度達成した患者の,在宅への円滑な退院調整も求められるようになってきており,1990年に緩和ケア病棟入院料が設けられてから約30年の間に,緩和ケア病棟の平均入院期間は短くなり,緩和ケア病棟から自宅へ退院する患者の数は増加してきている.
これまでに自宅療養への移行に関する意思決定を調査した研究2)が報告されているが,ホスピス・緩和ケア病棟で死亡した患者遺族に対して,ホスピス・緩和ケア病棟から自宅へ一時退院した患者の割合やそのときの患者・家族の体験,一時退院したことに対する評価を調査した報告はない.
© Nankodo Co., Ltd., 2019