連載 遺族の声を臨床に活かす ~J-HOPE4研究(多施設遺族調査)からの学び~ 【#8】
認知 付帯研究14 意思疎通のとりづらい終末期がん患者に対する家族のかかわりの研究
pp.815-818
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_815
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付帯研究14
意思疎通のとりづらい終末期がん患者に対する家族のかかわりの研究
長谷川 素子*1,吉田 沙蘭*2
*1Motoko HASEGAWA, *2Saran YOSHIDA:東北大学大学院教育学研究科
はじめに
患者と意思疎通がとりづらくなっていくことは家族にとってつらいことであり,意思疎通のとりづらい患者に対するかかわり方について,医療者が家族に助言をすることは看取り期の望ましい家族ケアとして挙げられている1).看取りのパンフレットを用いた説明において,患者にできることやしてもよいことがわかることが有用であると示唆されており2),患者と家族にとって過度な負担にならず,家族が継続して行えるかかわりを提案することが有用であると考えられる.せん妄状態の患者が安心できるような家族のかかわりがパンフレットの中では挙げられているが2),家族が実際に行っている頻度,行ったかかわりに対する家族の評価を調査した研究はない.
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