Japanese
English
小児整形外科up-to-date Ⅰ.総論
2.画像評価
発育期急性期腰椎分離症におけるCT類似MRIによる病期評価
Pathological stage of acute lumbar spondylolysis in adolescent athletes by computed tomography-like magnetic resonance imaging
辰村 正紀
1
,
栗田 拓実
1
,
生澤 俊輔
1
,
奥脇 駿
2
,
蒲田 久典
2
,
山崎 正志
2
M. Tatsumura
1
,
T. Kurita
1
,
S. Ikezawa
1
,
S. Okuwaki
2
,
H. Gamada
2
,
M. Yamazaki
2
1筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター/茨城県厚生連総合病院水戸協同病院整形外科
2筑波大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg. and Sports Medicine, Tsukuba University Hospital Mito Clinical Education and Training Center/Mito Kyodo General Hospital, Mito
キーワード:
acute lumbar spondylolysis
,
CT-like MRI
,
fracture line
,
pathological stage
,
adolescent athlete
Keyword:
acute lumbar spondylolysis
,
CT-like MRI
,
fracture line
,
pathological stage
,
adolescent athlete
pp.30-35
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei85_30
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は じ め に
腰椎分離症はスポーツ動作と関連が深く,腰痛分離症に罹患した発育期の症例の98%が運動部に所属していたと報告されている1).腰椎分離症の予後の判定を行うために必須とされる病期は,骨折線の線型を元に判定される2).そのため病期判定にはCTが必要となる.一方で,CTには被曝という欠点があるため,発育期の症例に対してCTを用いる際には被曝量を減らすために撮影回数や曝射範囲を配慮する必要がある.
近年,MRIによってCTに類似した骨条件画像の作成が可能となった3).Bone-like image,CT-like imageなどとも呼ばれているこのCT類似MRIでは骨折線を描出できるため,腰椎分離症の病期判定にも用いることができるとされる4).一方で,MRIは解像度がCTに劣ることが知られているため,腰椎分離症でみられる微細な骨折線を描出できるのか未知数である.本研究では,腰椎分離症におけるCT類似MRIの正確性を評価し,精度の高い診断戦略を構築することを目的として,腰椎分離症の病期分類を同時期に撮影したCTと比較した.
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