Japanese
English
スポーツ傷害の予防・診断・治療 Ⅰ.総 論
2.検 診
高校部活動のメディカルチェックにおいて超音波診断装置を用いた試み
Difference of physical characteristics using ultrasound among adolescent athletes
竹岡 亨
1
,
四本 忠彦
2
,
深谷 泰山
1
,
吉川 航平
1
,
海江田 武
1
,
稲岡 秀陽
1
T. Takeoka
1
,
T. Yotsumoto
2
,
T. Fukaya
1
,
K. Yoshikawa
1
,
T. Kaieda
1
,
H. Inaoka
1
1同仁会京都九条病院リハビリテーション部
2同仁会京都九条病院関節・スポーツ整形外科
1Dept. of Rehabilitation, Kyoto Kujo Hospital, Kyoto
キーワード:
ultrasound
,
muscle thickness
,
adolescent athlete
Keyword:
ultrasound
,
muscle thickness
,
adolescent athlete
pp.37-42
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei73_37
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は じ め に
アスリートに対するメディカルチェックは,トップ選手を中心に幅広い競技で行われるようになっている.特に,野球選手に対して行われる超音波診断装置を用いた野球肘健診は,離断性骨軟骨炎の予防・早期発見,早期治療に有用であり,ほかにも前十字靱帯損傷1)や肉離れ2),オーバーヘッドスポーツにおける肩関節障害3)に対する取り組みがあげられている.
また,近年トップ選手だけでなく,部活動レベルの選手に対するメディカルチェックも報告されている4).2017年の文部科学省の調査5)によると,中高生のおよそ2人に1人がなんらかの運動部に所属していると報告されている.中高生に対するメディカルチェックは,その後の育成にも関与し,非常に重要な役割を担うといえる.
一方,メディカルチェックの調査項目は,研究によってさまざまであり6~8),調査者が適切と考える項目を抽出して実施しているのが現状である.しかし,複数の競技に対して,同一の評価を実施したメディカルチェックの報告は少なく,競技別の身体特性が明らかになっているとは言い難い.
本研究の目的は,バレーボール(バレー),バスケットボール(バスケ),サッカー,ハンドボール(ハンド),陸上,柔道に対して,関節可動域(ROM)や筋力などに加えて,超音波診断装置を用いた筋厚の評価を行い,競技間の身体特性について検討することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2018