Japanese
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特集 腰椎分離症—病態・診断・治療
腰椎分離症に対する手術療法—Smiley Face Rod変法の実際
Direct Repair for Lumbar Spondylolysis: The Principle of Modified Smiley Face Rod Method
辰村 正紀
1,2
,
江藤 文彦
1,2
,
長島 克弥
1,2
,
松浦 智史
1,2
,
奥脇 駿
1,2
,
蒲田 久典
1,2
,
山崎 正志
3
Masaki TATSUMURA
1,2
,
Fumihiko ETO
1,2
,
Katsuya NAGASHIMA
1,2
,
Satoshi MATSUURA
1,2
,
Shun OKUWAKI
1,2
,
Hisanori GAMADA
1,2
,
Masashi YAMAZAKI
3
1筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター
2茨城県厚生連総合病院水戸協同病院整形外科
3筑波大学医学医療系整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery and Sports Medicine, Tsukuba University Hospital Mito Clinical Education and Training Center
2Mito Kyodo General Hospital
キーワード:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
直接修復術
,
direct repair
,
スマイリーロッド変法
,
modified smiley face rod method
Keyword:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
直接修復術
,
direct repair
,
スマイリーロッド変法
,
modified smiley face rod method
pp.75-80
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201575
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はじめに
腰椎分離症は発育期の運動選手に好発する関節突起間部の疲労骨折である.近年はMRIによる骨髄浮腫の同定が可能となったため,早期に発見されることが多くなった.そのため,保存治療による癒合率は近年改善傾向であるが,それでも75%程度と四肢の疲労骨折と比べると非常に癒合率が低い13).
偽関節化した腰椎分離症の多くは無症状であることが多いものの,腰痛や神経根症の原因となることも知られている.かつては腰椎分離症に対する手術療法として椎体間固定が多くを占めていたが,椎体間を固定する術式に比べてmobile segmentを温存する分離部修復は,より低侵襲であり将来的に生じ得る隣接障害を考慮すると,若年者に相応しいと考える.分離部修復の中でも低侵襲とされるsmiley face rod法は,1999年にGilletら3)がV-rod法を報告し,それを改良したUlibarriら14)により2006年に原案が報告された.われわれはscrewの設置位置や棘上靭帯の温存など改良を重ねたsmiley face rod変法を偽関節化した腰椎分離症に対する分離部修復術として選択しており,本稿でその解説を行う.
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