特集 高齢者(75歳以上)の運動器変性疾患に対する治療
脊椎の変性疾患に対する高齢者治療 胸腰仙椎変性疾患 変形性腰椎症・腰部脊柱管狭窄症 高齢者(80歳以上)の腰椎変性すべり症に対する経筋膜的椎弓根スクリュー併用椎間関節固定術の臨床成績 その安全性と有用性
高岡 宏光
1
,
安宅 洋美
,
丹野 隆明
,
宮下 智大
,
加藤 啓
1松戸整形外科病院 脊椎センター
キーワード:
X線診断
,
質問紙法
,
筋膜
,
術後合併症
,
脊椎固定術
,
脊椎すべり症
,
X線CT
,
腰椎
,
最小侵襲手術
,
治療成績
,
年齢因子
,
80歳以上高齢者
,
変形性膝関節症
,
骨癒合(骨折治癒以外)
,
椎弓根スクリュー
Keyword:
Age Factors
,
Aged, 80 and over
,
Fascia
,
Lumbar Vertebrae
,
Radiography
,
Postoperative Complications
,
Surveys and Questionnaires
,
Spinal Fusion
,
Spondylolisthesis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Osteoarthritis, Knee
,
Pedicle Screws
pp.105-110
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2018088655
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対象は2009年10月~2015年8月の16例(男7例、女9例;O群)であり、70歳未満の55例(男25例、女30例;Y群)と比較した。O群の85%、Y群の60%がなんらかの術前合併症を有し、関節疾患はO群で有意に合併率が高かった。周術期合併症はO群で術後一過性せん妄を2例認めたのみであった。術後1年時の日本整形外科学会腰痛評価質問票獲得点数は歩行機能においてO群が有意に低値であり、有効率は両群間で有意差を認めなかった。O群の骨癒合率は68.8%でありY群の94.5%と比較して有意に低かったが、O群の骨癒合不全5例の椎間可動域は術前平均11.8°から術後1年時3.8°に制動され、臨床成績は改善した。O群の経過観察中、死亡例1例、骨粗鬆症性胸腰椎椎体骨折2例、上腕骨外科頸骨折1例、人工膝関節全置換術1例を認めたが、Y群ではそれらを1例も認めなかった。
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