発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011071998
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腰椎すべり症に対する後側方固定術(PLF)の骨癒合率、日本整形外科学会腰痛評価質問表(JOABPEQ)を用いた臨床成績について検討した。対象は、2006年以降に1椎間の経筋膜的刺入椎弓根スクリューシステム併用片側PLF(U-PLF)を施行した32例(A群)と、2001~2006年に従来の正中進入両側展開法で1椎間の両側PLFを施行した21例(B群)とし、2群間で比較を行った。骨癒合率について、A群は椎間関節癒合90.6%、横突起間癒合80.0%、どちらかが癒合しているもの96.8%で、B群と遜色ないものであった。術後JOABPEQについては、疼痛関連障害はA群のスコアが有意に高く、歩行機能障害、社会生活障害、心理的障害はA群のスコアが高い傾向で、腰椎機能障害は2群間の差は小さかった。なお、心理的障害は2群とも術後のスコアが低く、疼痛のみならず手術と直接関与しない患者側の他の要因が影響を与えていると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010