発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012294315
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腰椎変性すべり症に対し両側椎間関節固定術を行った39例(男15例、女24例、平均68.5歳)の成績を報告した。固定椎間はL3/L4が6例、L4/L5が33例であった。手術は両側椎弓展開で開窓術を行い、関節裂隙に十分な移植母床を作成して棘突起を部分切除し粉砕した細骨片を移植し、同皮切から経筋膜的にSextantシステム(Medtronic Sofamor Danek社)により椎弓根スクリューを刺入・固定した。術後観察期間12~30ヵ月で、椎間関節癒合は33例(84.6%)、両側とも癒合は32例に認めた。骨癒合の得られた症例のX線側面像による前・後屈時固定椎間関節可動域は全例2°以下で、骨癒合不十分であった6例でも術前13.3°から2.6°に制動された。日整会腰痛評価質問票では、術前に比較して歩行機能障害で90.6%、疼痛関連障害で75.0%、社会生活障害で62.5%で効果ありと判定された。心理的障害で効果ありは43.8%、腰椎機能障害は27.6%にとどまった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012