腰椎疾患up-to-date
手術的治療の進歩 最小侵襲手術(MIS) 腰椎変性すべり症に対する経筋膜的刺入椎弓根スクリューシステム併用椎間関節固定術
宮下 智大
1
,
安宅 洋美
,
丹野 隆明
1松戸市立病院 脊椎脊髄センター
キーワード:
関節可動域
,
筋膜
,
骨ねじ
,
脊椎固定術
,
脊椎すべり症
,
X線CT
,
腰椎
,
脊椎制動術
Keyword:
Bone Screws
,
Fascia
,
Lumbar Vertebrae
,
Spinal Fusion
,
Spondylolisthesis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Range of Motion, Articular
pp.184-188
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222864
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腰椎変性すべり症に対する経筋膜的刺入椎弓根スクリューシステム併用椎間関節固定術(FF)について検討した。変性後側彎症を除き1椎間のFFを施行し、術後1年以上経過観察が可能であった48例を対象とした。両側椎間関節癒合は40例に認め、片側のみ癒合している症例はなかった。骨癒合の得られた症例のX線側面像による前後屈時周定椎間ROMは、全例2°以下であった。骨癒合が不十分と思われる8例でも、術前平均ROM 13.4°が術後3.8°に有意に制動された。術前に比し歩行機能障害で92.7%、疼痛関連障害で75.0%、社会生活障害で58.5%が効果ありと判定された。心理的障害で効果を認めたのは36.6%、腰椎機能障害では30.6%であった。FF群と対照群との術後の比較では、疼痛関連障害では有意差は認めなかったが、FF群のスコアが高い結果となった。また歩行機能障害でもFF群が高い傾向にあった。
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