運動器疾患に対する最小侵襲手術
脊椎手術 矯正・再建術 腰椎変性すべり症に対する経筋膜的刺入椎弓根スクリューシステム併用低侵襲片側後側方固定術
宮下 智大
1
,
安宅 洋美
,
丹野 隆明
1松戸市立病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
筋膜
,
骨ねじ
,
脊椎固定術
,
脊椎すべり症
,
X線CT
,
腰椎
,
最小侵襲手術
,
治療成績
,
MPR (Multiplanar Reconstruction)
Keyword:
Bone Screws
,
Fascia
,
Lumbar Vertebrae
,
Radiography
,
Spinal Fusion
,
Spondylolisthesis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
pp.133-137
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011225830
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腰椎変性すべり症に対し、経筋膜的刺入椎弓根スクリューシステム併用低侵襲片側後側方固定術(U-PLF)を施行した35例(男16例・女19例・平均68.6歳;U-PLF群)と、従来の正中進入両側展開法で1椎間両側PLFを施行した34例(男11例・女23例・平均64.7歳;対照群)の成績を比較した。U-PLF群の術後観察期間は12~50ヵ月で、横突起間癒合は29例に、椎間関節癒合は33例に認め、前後屈時固定椎間可動域は1例を除き2°以下であった。日整会腰痛評価質問票(JOABPEQ)で術前に比較して効果ありと判定されたのは、歩行機能障害88.9%、社会生活障害70.4%、疼痛関連障害59.1%、腰痛機能障害42.9%であった。手術時間は両群間で有意差はなく、術中出血量はU-PLF群が有意に少なかった。JOABPEQは疼痛関連障害がU-PLF群平均84.4点、対照群65.7点と有意差を認め、歩行機能障害、社会生活障害ではU-PLF群が高い傾向で、腰痛機能障害は差が小さかった。
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