骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その2)
手術支援・最新の取り組み◆2.開放骨折の治療 Orthoplastic approachによる重症下腿開放骨折の治療成績
二村 謙太郎
1
,
最上 敦彦
,
金子 和夫
,
辻 英樹
1順天堂大学医学部附属静岡病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
下肢外傷
,
骨折-開放
,
骨折固定法
,
髄内固定法
,
内固定法
,
骨板
,
骨折治癒
,
後向き研究
,
治療成績
,
筋皮弁
,
術後感染症
,
遊離皮弁
,
筋弁
Keyword:
Bone Plates
,
Fracture Fixation
,
Fracture Fixation, Internal
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Fractures, Open
,
Leg Injuries
,
Radiography
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Fracture Healing
,
Free Tissue Flaps
,
Myocutaneous Flap
pp.108-113
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017257819
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Gustilo & Anderson分類typeIIIb(以下GIIIb)の重症開放骨折に対する治療は近年、整形外科と形成外科の専門的手技を併施するOrthoplastic approach(OPA)が重要視され始めている。今回、2012~2016年に筆者が所属した2施設で下腿開放骨折GIIIbに対してOPAを行った17例18肢の治療成績を報告した。手術内容は全例、骨接合術と皮弁形成術を行った。全例で骨癒合が得られ、癒合までの期間は平均8ヵ月であった。術後合併症として深部感染を4肢(22%)に認めたが、いずれも最終的には治癒した。追加手術を要した症例が10肢(56%)あり、追加手術の内容は骨再建関連のものが多く、皮弁形成術の失敗例はなかった。最終観察時の臨床成績(AOFAS)は平均80.7点(60~100点)と概ね良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017