臨床室
小児の上腕骨骨幹部骨折変形癒合後の再骨折に対して変形矯正し骨接合術を行った1例
中臺 雅人
1
,
小泉 雅裕
,
倉石 達也
,
荒井 勝光
,
大塚 寛
1新潟県立中央病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
骨折-開放
,
骨折固定法
,
内固定法
,
上腕骨骨折
,
超音波療法
,
マイクロサージャリー
,
骨折治癒
,
変形治癒骨折
,
橈骨神経障害
Keyword:
Fracture Fixation
,
Fracture Fixation, Internal
,
Fractures, Open
,
Humeral Fractures
,
Microsurgery
,
Radiography
,
Ultrasonic Therapy
,
Range of Motion, Articular
,
Fractures, Malunited
,
Fracture Healing
,
Radial Neuropathy
pp.1180-1183
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2018005480
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症例は9歳女児で、1年6ヵ月前に5mの高さから転落し、左上腕骨骨幹部を受傷した。保存的治療を行ったが、受傷後1年2ヵ月のX線にて、骨折部で20°内反変形と5°の伸展変形を残し、癒合が得られていた。自動車の後部座席乗車中、自動車同士の衝突事故で受傷し、救急搬送となった。左上腕外側に8mmの開放創を認め、左上腕骨骨幹部開放骨折があり、骨折部は前回受傷部より遠位であり、橈骨神経麻痺を伴っていた。緊急手術を行い、上腕外側の開放創を拡大し、展開すると軟部組織はひどく圧挫し、橈骨神経を剥離すると骨折部で部分断裂していたため修復した。端支柱型創外固定器を装着し骨折部で内反・伸展アライメントを矯正した。術後6週のX線で上腕骨外顆骨折の合併を診断した。術後7週のCTで骨折間に仮骨の架橋と上腕骨外顆の骨癒合傾向がみられた。術後10週、骨癒合を確認し超音波骨折治療を終了した。
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