創外固定の原理と応用 基礎から新しい臨床展開まで
新鮮骨折に対する適応と成績 下肢開放骨折に対する創外固定の適応 早期コンバージョンをめざして
松村 福広
1
,
萩原 秀
,
関矢 仁
,
星地 亜都司
,
吉川 一郎
,
星野 雄一
1自治医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
外固定器
,
下肢
,
骨折-開放
,
骨折固定法
,
デブリードマン
,
骨折治癒
Keyword:
Debridement
,
Fracture Fixation
,
Fractures, Open
,
Radiography
,
External Fixators
,
Fracture Healing
,
Lower Extremity
pp.106-109
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009181713
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
初期治療に創外固定を行った下肢開放骨折25例(男16例・女9例・平均49歳)の成績を報告した。骨折部位は大腿骨骨幹部1例、遠位部4例、脛骨近位部2例、骨幹部6例、遠位部12例で、Gustilo分類type Iが2例、IIが4例、IIIAが13例、IIIBが4例、IIICが2例であった。創外固定器装着時期は受傷日22例、受傷後1日2例、4日1例で、24例にHoffmann IIを、1例にOrthofixを用いた。全身状態および軟部組織状態が改善した後、可及的に創外固定から内固定へのコンバージョンを行ったのは21例で、7~45日経過後であった。骨幹端部骨折14例にはロッキングプレート固定を行い、うち最小侵襲プレート骨接合術は10例、骨幹部骨折7例には髄内釘固定を行い、全例safe intervalは設けなかった。コンバージョンできなかった脛骨遠位端骨折4例のうち、3例は創外固定を継続し、1例はTaylor Spatial Frameに変更した。経過観察期間6~48ヵ月で全例骨癒合が得られ、合併症はコンバージョン例で遷延癒合、偽関節、感染を各1例認めたが、追加治療で治癒した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009