投稿論文 症例
Distal bypassを移植床血管にして遊離皮弁移植を行い救肢し得たGustilo IIIC型下腿開放骨折の1例
尹 庸
1
,
清水 史明
,
上原 幸
,
岩本 直朗
,
呉 偉民
,
金崎 彰三
1大分大学医学部附属病院 形成外科
キーワード:
X線診断
,
自家移植
,
下肢外傷
,
下腿
,
脛骨骨折
,
血管外科
,
交通事故
,
骨移植
,
骨折-開放
,
術後合併症
,
大腿骨骨折
,
腓骨
,
軟部組織損傷
,
患肢温存手術
,
骨セメント注入療法
,
遊離皮弁
,
海綿骨
,
バイパス術
Keyword:
Fibula
,
Fractures, Open
,
Cancellous Bone
,
Accidents, Traffic
,
Soft Tissue Injuries
,
Leg
,
Leg Injuries
,
Tibial Fractures
,
Transplantation, Autologous
,
Vascular Surgical Procedures
,
Bone Transplantation
,
Postoperative Complications
,
Radiography
,
Femoral Fractures
,
Limb Salvage
,
Cementoplasty
,
Free Tissue Flaps
pp.501-507
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2020228436
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症例は27歳男性で、交通事故により右大腿骨骨幹部骨折、脛骨腓骨骨幹部開放骨折(Gustilo IIIC)を受傷し救急搬送された。受傷当日、右大腿部と右脛骨部の創外固定術を施行後、大腿動脈内膜損傷部位を右大伏在静脈にて再建し、大腿遠位から足関節レベルにかけて右浅大腿動脈-後脛骨動脈間にロングバイパスを置いた。術後は持続陰圧閉鎖療法を行い、第9病日にMasquelet法1st stageとして大腿骨・脛骨髄内釘固定、抗菌薬含有骨セメント充填、外側広筋付き前外側大腿皮弁と分層植皮による軟部組織再建を行った。第10病日に吻合静脈が2本とも閉塞したため血管内血栓を除去し、1本の静脈を皮静脈に端側吻合し、もう1本は後脛骨静脈本幹に端側吻合した。その後吻合部に分層植皮を施行し、第51病日にMasquelet法2nd stageとして骨セメント除去と自家骨移植術を施行した。術後6ヵ月が経過し、X線検査で骨癒合を認め、杖なし歩行が可能となった。
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