骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その2)
上肢・体幹◆4.橈骨(遠位)橈骨遠位端骨折に対する手術的治療 小皮切手術の工夫
内藤 聖人
1
,
杉山 陽一
,
木下 真由子
,
小畑 宏介
,
大林 治
,
岩瀬 嘉志
,
金子 和夫
1順天堂大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
内固定法
,
骨板
,
手指関節
,
手関節
,
橈骨骨折
,
疼痛測定
,
縫合法
,
最小侵襲手術
,
治療成績
,
視覚アナログ尺度
Keyword:
Bone Plates
,
Finger Joint
,
Fracture Fixation, Internal
,
Pain Measurement
,
Radiography
,
Suture Techniques
,
Radius Fractures
,
Wrist Joint
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Visual Analog Scale
pp.42-45
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017257810
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著者等は、橈骨遠位端骨折に対する掌側ロッキングプレート固定を小皮切で行う手術を施行しており、良好な成績が得られている。今回、その手術適応と手術方法について紹介し、これまでに施行した18例の臨床成績を報告した。手術適応は、比較的安定型の骨折型を適応としており、AO分類を用いた場合、A2~3とC1~2が本術式の対象となるが、C1~2であっても関節面の髄内整復操作を要する症例は適応外と考えている。小皮切の手順は下記の通りである。1)橈側手根屈筋(FCR)腱直上に10mmの縦皮切をデザインし、皮切遠位端は橈骨茎状突起先端から15mm近位とする。2)FCR腱膜と皮下組織を十分剥離したのち、FCR腱下で前腕筋膜を縦切し、前方コンパートメント内に存在する屈筋群・神経・血管を尺側へとレトラクトする。
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