発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011055694
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著者らは高度な粉砕を伴う橈骨遠位端骨折9例(男性4例、女性5例、平均年齢59.3歳)に対し二期的手術を行い、治療成績について検討した。経過観察期間は平均11.5ヵ月、骨折型はAO分類A3:4例、C2:1例、C3:4例で、うち開放骨折は4例で認められた。また、全例が尺骨茎状突起骨折を、4例が尺骨遠位部骨折を合併していた。手術は一期的に創外固定を行った後、ニ期的にロッキングプレート固定が施行された。その結果、1)術後の合併症は認めず、全例で良好な骨癒合が得られた。2)尺骨茎状突起の骨癒合は3例のみであったが、尺側部の痛みを訴えたものはなかった。3)最終評価時の平均ROMは背屈55°、掌屈60°、回外75°、回内80°で、臨床成績はCooney評価でexcellentが2例、goodが5例、fairが2例と概ね良好な機能回復が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010