骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その2)
上肢・体幹◆5.手 橈骨遠位端骨折に合併した尺骨遠位端骨折に対する髄内釘固定法
筒井 完明
1
,
川崎 恵吉
,
根本 哲也
,
稲垣 克記
1昭和大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
髄内固定法
,
内固定法
,
骨板
,
骨ワイヤー
,
尺骨骨折
,
手関節
,
橈骨骨折
,
人工器官機能不全
,
治療成績
Keyword:
Bone Plates
,
Bone Wires
,
Fracture Fixation, Internal
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Radiography
,
Prosthesis Failure
,
Radius Fractures
,
Ulna Fractures
,
Wrist Joint
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
pp.59-64
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017257813
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尺骨遠位端骨折に対し、Kirschner鋼線(K-wire)を用いた髄内釘固定法を行っている。その手術手技を紹介し、2008~2016年に施行した14例の成績を報告した。治療成績は全例で橈骨・尺骨とも骨癒合が得られ、最終観察時のMayo Wrist Scoreは平均89.6点で、症例個々にみるとexcellentが9例(64%)、goodが3例(21%)、satisfactoryが2例(14%)であり、poorの症例はなかった。術後合併症としてK-wire逸脱を3例(21%)に認めたが、いずれも骨癒合後であったため、その時点でK-wireは抜去した。また、関節内穿破を1例(7%)に認めたが、疼痛の訴えはなかったため、骨癒合後に抜去した。代表例2例を提示した。
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