骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その1)
骨盤・下肢 大腿骨骨幹部 大腿骨骨幹部骨折の治療戦略
峰原 宏昌
1
,
松浦 晃正
,
河村 直
,
庄司 真太郎
,
田澤 諒
,
大竹 悠哉
,
高相 晶士
1北里大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨折固定法
,
MRI
,
脂肪塞栓症
,
大腿骨骨折
,
後向き研究
Keyword:
Embolism, Fat
,
Femoral Fractures
,
Fracture Fixation
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Retrospective Studies
pp.113-117
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017077775
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2007年9月~2014年12月に搬送された高エネルギー外傷を伴う大腿骨骨折72例(男51例、女21例、平均年齢38.5歳)74肢を対象に、脂肪塞栓症候群(FES)発症例と非発症例の臨床的背景因子を後ろ向きに解析した。受傷後12時間以内に即時内固定か即時創外固定を施行した70例(72肢)のうち1例のみFESの合併を認め、即時内固定か即時創外固定が施行できなかった2例はともにFES合併を認めた。FES発症例と非発症例での比較では、手術までの時間が有意にFES発症例で長かった。大腿骨骨折に対する即時固定は有効な治療戦略であるが、同側の股関節脱臼例では特に注意が必要であると考えられた。
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