運動器疾患に対する最小侵襲手術
最小侵襲手術の功罪 術後成績 大腿骨骨幹部骨折後偽関節に対する閉鎖式髄内釘置換術の臨床成績
松井 智裕
1
,
中瀬 尚長
,
長本 行隆
,
山本 健吾
,
宮下 晶大
,
鈴木 浩司
,
河井 秀夫
,
濱田 雅之
1大淀町立大淀病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
偽関節
,
髄内固定法
,
骨ネイル
,
大腿骨骨折
,
最小侵襲手術
,
後向き研究
,
治療成績
Keyword:
Bone Nails
,
Femoral Fractures
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Radiography
,
Pseudarthrosis
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
pp.229-232
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011225847
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大腿骨骨幹部骨折髄内釘固定後の偽関節に対し、観血的処理を加えない閉鎖式髄内釘置換術を施行した7例(男5例・女2例・平均47.6歳)の成績を報告した。骨折時からの期間は平均32ヵ月で、3例が開放骨折後の症例であった。挿入した髄内釘の横径のサイズアップは平均1.9mmで、全例挿入釘よりも1.0mmのオーバーリーミングを行った。髄内釘術前に短縮が存在したのは6例で、短縮の補正は行わなかった。術後経過観察期間6~53ヵ月で、全例骨癒合を獲得した。骨癒合までの期間は術後平均5.8ヵ月で、X線像による仮骨形成は4.7週から認められ始めていた。術中出血量は平均282mlで、合併症は外科的除去術を要した血腫形成の1例のみであり、患側膝関節の可動域制限はなかった。下肢短縮は術前と不変であった。AAOS lower limb core scaleは、術前平均68点から術後94点と有意に改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2011