発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013257556
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16歳男(野球部内野手)。右大腿部痛を主訴とした。単純X線像で明らかな異常は認めなかったが痛みは持続し、1ヵ月後にボールを捕球しようとしてしゃがんだ際に同部の激痛を自覚し、立位・歩行不能となり救急搬送された。単純X線像で大腿骨骨幹部に転位のある骨折を認めたため、鋼線牽引を行った。CTで骨折部周辺に骨膜反応を認めたが確定診断にいたらず、開創直視下生検術により病理組織学的検査を行い、腫瘍性病変の存在が否定されたため、大腿骨骨幹部の疲労骨折と診断した。受傷後19日目に観血的骨接合術を施行し、術後しばらく下肢筋力低下と関節拘縮をきたしたが、7ヵ月経過して骨癒合良好で野球部の練習に元通り復帰している。
©Nankodo Co., Ltd., 2013