整形外科の手術手技-私はこうしている
脊椎・骨盤・体幹 頸椎 頸椎後縦靱帯骨化症に対するハイドロキシアパタイトを使用した前方除圧固定術
吉井 俊貴
1
,
大川 淳
1東京医科歯科大学 整形外科
キーワード:
Hydroxyapatite
,
頸椎
,
内固定法
,
骨板
,
脊椎固定術
,
X線CT
,
後縦靱帯骨化症
,
治療成績
Keyword:
Bone Plates
,
Cervical Vertebrae
,
Fracture Fixation, Internal
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Durapatite
,
Ossification of Posterior Longitudinal Ligament
pp.184-188
発行日 2014年10月10日
Published Date 2014/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2015040713
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頸椎後縦靱帯骨化症(OPLL)に対するハイドロキシアパタイト(HA)を使用した前方除圧固定術について検討した。HAブロックを用いた前方除圧固定術を行い、1年以上経過観察した神経障害を有する頸推OPLL 23例(HA群)を対象とした。比較対象は自家腓骨を用いて前方椎体亜全摘固定術行った23例(腓骨群)とした。JOAスコアは術後両群とも良好に改善し、JOAスコア改善率は両群間で有意差を認めなかった。術中出血量はHA群で有意に少なかった。骨癒合不全はHA群で1例、腓骨群で2例に認め、骨癒合率は両群で有意差はなかった。周術期の合併症はHA群で嚥下障害3例、上気道障害1例、腓骨群で嚥下障害2例、術後血腫1例であった。X線像上の移植骨の転位はHA群2例、腓骨群2例と同等であったが、沈み込みはHA群2例、腓骨群6例と腓骨群に多い傾向があった。HA群で術後に2例にインプラントのクラックを認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014