脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 頸椎 後縦靱帯骨化症(OPLL) 骨化占拠率60%以上の頸椎後縦靱帯骨化症に対して骨化前方浮上術を選択する根拠
松岡 正
1
,
四宮 謙一
,
中井 修
,
黒佐 義郎
,
進藤 重雄
,
山浦 伊裟吉
1青梅市立総合病院 整形外科
キーワード:
頸椎
,
脊椎固定術
,
外科的減圧
,
後縦靱帯骨化症
,
椎弓形成術
Keyword:
Cervical Vertebrae
,
Spinal Fusion
,
Ossification of Posterior Longitudinal Ligament
,
Decompression, Surgical
,
Laminoplasty
pp.91-96
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024935
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1975~1990年に当科および関連施設において骨化占拠率60%以上の頸椎OPLLに対して骨化前方浮上術を行い術後10年以上経過観察しえた38例(うち占拠率70%以上が8例)の治療成績を調査し、同時期に手術を行った骨化占拠率60%未満の42例と比較検討した。JOAスコアの改善率に有意差はなかった。骨化占拠率70%以上の群と70%未満群(72例)との比較も行ったが有意差は認められなかった。文献で報告されている骨化占拠率60%以上例の手術成績を調べると、後方法は前方法に比べて成績が劣る傾向がみられ、この点からも骨化前方浮上術の選択は妥当であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2006