整形外科領域における移植医療
骨および軟骨に対する人工・生体材料、組織細胞移植の臨床成績 脊椎 頸椎前方椎体間固定術における新しい人工骨 多孔質ハイドロキシアパタイト/コラーゲンの有用性
新井 嘉容
1
,
坂井 顕一郎
,
吉井 俊貴
,
鳥越 一郎
,
友利 正樹
,
佐藤 浩一
,
大川 淳
1済生会川口総合病院 整形外科
キーワード:
Collagen
,
Hydroxyapatite
,
X線診断
,
自家移植
,
頸椎
,
骨移植
,
骨板
,
脊椎固定術
,
脊椎疾患
,
X線CT
,
腸骨
,
マイクロサージャリー
,
外科的減圧
,
骨代用物
,
失血-外科
,
多孔性
,
治療成績
,
骨棘
Keyword:
Bone Plates
,
Cervical Vertebrae
,
Collagen
,
Ilium
,
Microsurgery
,
Radiography
,
Spinal Diseases
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Transplantation, Autologous
,
Bone Transplantation
,
Porosity
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Durapatite
,
Decompression, Surgical
,
Bone Substitutes
,
Osteophyte
pp.101-106
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2016081974
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多孔質ハイドロキシアパタイト/コラーゲン(HA/Col)をpolyetheretherketone(PEEK)ケージ内に充填して頸椎前方椎体間固定術を行った50例75椎間(H群)の治療成績を、PEEKケージ内に自家腸骨を充填した50例66椎間(I群)と比較検討した。その結果、出血量はI群で有意に少なかったが、術後1年時のJOAスコア改善率は両群間で有意差がなかった。側面機能撮影の計測では、両群とも88%の症例で固定椎間の可動性完全消失が確認された。更に、CTではH群75椎間すべてにおいて術後6ヵ月の時点で骨吸収置換が認められ、術後1年時には63椎間(84%)で全長にわたり連続性が認められ、completeと判定された。以上より、HA/Colを頸椎前方固定のケージ内充填剤として用いることで、腸骨採取は不要となり、良好なアライメントの保持も可能となることが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2015