小児整形外科疾患 診断・治療の進歩
手術的治療の進歩 脳性麻痺 脳性麻痺児の痙縮に対する選択的後根切断術
粟國 敦男
1
,
金城 健
,
上原 敏則
,
安里 隆
1沖縄県立南部医療センター・こども医療センター 小児整形外科・整形外科
キーワード:
筋痙縮
,
骨切り術
,
脳性麻痺
,
神経根切断術
,
障害児
,
筋解離術
Keyword:
Cerebral Palsy
,
Muscle Spasticity
,
Osteotomy
,
Rhizotomy
,
Disabled Children
pp.218-222
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014039879
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脳性麻痺児の痙縮81例に対し選択的後根切断術を行い、その治療成績について検討した。手術時年齢は平均5歳10ヵ月で、男児49例、女児32例であった。病型は痙直型が52例、混合型が29例であった。GMFCSレベルは痙直型のうちレベルI・IIが11例、レベルIIIが6例、レベルIVが35例、混合型のうちレベルIVが8例、レベルVが21例であった。その結果、術後12ヵ月の評価では、痙直型レベルI・IIとレベルIVでGMFMスコアの有意な改善を認め、特にレベルIVでは自然経過例に比べ著明な改善が示された。痙直型および混合型全てのレベルで痙縮の有意な改善がみられた。術後下肢の関節ROMは拡大傾向が認められたが拘縮は残存し、53%に筋解離術などを行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2013