経験と考察
麻痺性側彎症に対するdynamic spinal braceの効果と介護者満足度
中村 直行
1
,
上杉 昌章
,
町田 治郎
,
奥住 成晴
1神奈川県立こども医療センター 整形外科
キーワード:
質問紙法
,
回帰分析
,
介護者
,
脊柱側彎症
,
補助具
,
脳性麻痺
,
麻痺
,
患者の満足度
,
障害児
,
体幹装具
Keyword:
Cerebral Palsy
,
Orthotic Devices
,
Paralysis
,
Surveys and Questionnaires
,
Scoliosis
,
Regression Analysis
,
Caregivers
,
Patient Satisfaction
,
Disabled Children
pp.209-213
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014317161
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大阪発達総合療育センターで開発された脳性麻痺児用装具であるDynamic spinal brace(DSB:愛称プレーリーくん)を用い、側彎への効果と介護者の満足度について調査した。第二世代DSBが処方され、6ヵ月以上の経過観察と画像評価および介護者37名(男性17名、女性20名)を対象としたアンケート調査を行った。その結果、装具中止を余儀なくされるような皮膚障害や痙攣発作重積などは認められず、長時間の装着が可能であった。装具装着によって改善したCobb角、spinal pelvic obliquityは、最終診察時には装具を装着していても装着前と同等ないしそれ以上に悪化していた。一方、装具装着による瞬発的な側彎矯正は、45°坐位姿勢でも認められた。また、治療満足度に最も影響する要素について多変量解析を用いて導いた結果、坐位の安定感が最も強く影響することがわかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014