発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013257547
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
脳性麻痺児310例(男178例、女132例、平均年齢9歳2ヵ月)を対象に重症度別に骨密度と骨代謝を横断的に調査した。重症児では41%で骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)の低下がみられ、尿NTX/クレアチニン比は15歳以降で高値が持続した。10歳前後で急激にBAP低値となった12例中10例で骨塩定量(DIP)法骨密度の低下を認めた。重症児の脆弱性骨折例13例のうち69%はインシュリン様成長因子(IGF)-1低値、あるいは低値傾向であった。重症児のIGF-1低値例では大腿骨皮質幅と骨幅の増加が悪く、骨皮質が不鮮明となっていた。重症児の脆弱性骨折対策として幼児期のIGF-1低下や骨形成の低下を防ぎ、骨代謝を正常化する必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013