腰椎疾患up-to-date
手術的治療の進歩 最小侵襲手術(MIS) 皮質骨軌道のスクリューを用いた低侵襲椎体間固定術
稲田 充
1
,
緒方 研吾
,
川端 哲
,
早川 高志
,
鈴木 信治
1NTT西日本東海病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨ねじ
,
脊柱管狭窄
,
脊柱側彎症
,
脊椎固定術
,
脊椎すべり症
,
X線CT
,
椎間板ヘルニア
,
最小侵襲手術
,
皮質骨
Keyword:
Cortical Bone
,
Bone Screws
,
Intervertebral Disc Displacement
,
Radiography
,
Scoliosis
,
Spinal Fusion
,
Spinal Stenosis
,
Spondylolisthesis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
pp.204-209
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222868
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皮質骨軌道のスクリューを用いた低侵襲椎体間固定術の臨床成績について報告した。cortical bone trajectory(CBT)で椎体間固定術を行った10例の術前CT、L2~L5の各椎体について計測し、ほぼ椎弓根の中央に達していた。この角度を目安として術中に頭尾側方向を決定した。新鮮死体のL2~L4椎弓を展開し、片側のみの椎弓切除を行った。両側の椎弓(L3、L4)にCBTのアプローチでスクリューを挿入した。CBTで後方経路腰椎椎体間固定術を行った20例を対象とした。術前後のJOAスコアは平均11.5点から26.5点へ改善し、改善率は85%であった。短期ではあるが、スクリュー周囲に透亮像を認めた症例は現在のところ1例も確認していない。また、20例を超えた現在では、皮切もおよそ5cm以下で、手術時間は約1時間、出血量も100ml以下となっている。
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