腰椎疾患up-to-date
手術的治療の進歩 最小侵襲手術(MIS) 透析患者に対する脊椎内視鏡手術の有用性
中西 一夫
1
,
清水 総一郎
,
射場 英明
,
加納 健司
,
長谷川 徹
1川崎医科大学 脊椎・災害整形外科
キーワード:
X線診断
,
血液透析
,
MRI
,
腎不全-慢性
,
脊椎疾患
,
X線CT
,
内視鏡法
,
外科的減圧
,
失血-外科
,
椎間板変性症
,
手術時間
,
脊椎不安定症
Keyword:
Endoscopy
,
Renal Dialysis
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Kidney Failure, Chronic
,
Radiography
,
Spinal Diseases
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Blood Loss, Surgical
,
Decompression, Surgical
,
Intervertebral Disc Degeneration
,
Operative Time
pp.178-183
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222863
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透析患者に対する脊椎内視鏡手術の有用性について検討した。内視鏡手術を行った透析患者13例を対象とした。術後早期合併症は3例に認めた。さらに術後経過観察時の合併症を8例に認め、術後12ヵ月目に1例が死亡、1例が消化管出血を繰り返し、1例は原因不明の意識障害をきたした。手術所見として、13例中12例で黄色靱帯にアミロイドの沈着を認めた。VASスコアは腰痛6.3→4.8、下肢痛6.3→4.8と改善した。JOAスコアも術前6.2点→術後13点、平均改善率は75%であった。RDQも術前18点→術後14点と有意に改善した。痛みの心理的要因の評価であるSDSは、術前50点のうつ状態が43点のうつ傾向まで有意に改善した。破壊の程度をCTおよびMRIで評価し、椎間関節の異常は軽度なものを含めて全例に認め、そのうち破壊が強く嚢胞形成を伴うものを7例認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013