発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009332386
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椎弓根スクリュー併用in situ後側方固定術(PLF)のみを施行した腰椎分離すべり症8例について検討した。術式は、3例は正中進入、両側椎弓展開で、5例は正中皮膚切開、両側傍脊柱筋間進入により低侵襲化を図った。すべり椎間角度をみると、術直後は全例僅かに前彎傾向となったが、最終観察時にはほぼ術前中間位と同じ角度となり固定された。1例は骨移植が不十分で偽関節となり、術後1年で椎弓根スクリューを抜去したが、椎間ROMは術前12°から最終観察時5°に制動されていた。すべり椎間の%slipは、全例で術直後変化しないか僅かに矯正されたが、最終観察時には術前中間位と同程度となった。平均JOAスコアは、術前18.9点から術後27.5点となり、4例では29点と極めて成績良好であった。全例で下肢痛は安静時痛を含めて消失し、間欠跛行も消失した。しびれは2例に残り、うち1例は偽関節例で、JOAスコアは25点となった。術前に腰痛を呈していた5例はいずれも軽快し、術後に術前と異なる遺残腰痛を3例に認めたがいずれも軽度であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009