骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
診断・スクリーニング 骨脆弱性骨折患者における骨代謝マーカーの変動 骨代謝マーカー(I CTP)によって骨脆弱性骨折を骨転移から鑑別することは可能か
高原 健治
1
,
上村 幹男
,
中川 浩之
,
外立 裕之
,
内山 茂晴
,
加藤 博之
1伊那中央病院 整形外科
キーワード:
Alkaline Phosphatase
,
Cytidine Triphosphate
,
X線診断
,
骨腫瘍
,
骨折
,
骨折-疲労
,
MRI
,
放射性核種イメージング
,
骨組織リモデリング
,
骨折-骨粗鬆症性
,
CTx Telopeptide
,
NTx Telopeptide
,
Deoxypyridinoline
Keyword:
Alkaline Phosphatase
,
Bone Neoplasms
,
Cytidine Triphosphate
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Radionuclide Imaging
,
Fractures, Stress
,
Bone Remodeling
,
Fractures, Bone
,
Osteoporotic Fractures
,
Deoxypyridinoline
,
Collagen Type I Trimeric Cross-Linked Peptide
,
Collagen Type I Trimeric Cross-Linked Peptide
pp.18-23
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139387
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骨脆弱性骨折17例(全女、平均80.5歳)を対象に、骨代謝マーカーの変化について検討した。尿中I型コラーゲン架橋Nテロペプチド(NTX)および骨型アルカリホスファターゼは痛みと共に上昇し、治癒により減少しており、最高値は異常高値を示した。次に骨脆弱性骨折76例(男14例、女62例、平均77歳)において血清I型コラーゲンCテロペプチド(I CTP)を測定し、他の骨代謝マーカーと共に変化について検討したところ、いずれも骨折により明らかに変動し、変動率は尿中NTXが148%、血清I CTPが36.8%、血清NTXが39.8%、尿中デオキシピリジノリン59.2%、尿中I型コラーゲン架橋Cテロペプチド104.2%であった。最高値が骨転移のためのカットオフ値を上回った症例の割合は、尿中NTXが92%、血清I CTPが90.8%で、他のマーカーは低率であった。血清I CTPは他の骨吸収マーカーと同様に変化しており、I CTPによる骨脆弱性骨折と骨転移の鑑別は容易ではないと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011