骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
脊椎椎体骨折の病態・診断・治療 手術的治療-適応と手術術式 脊椎椎体骨折に対するポリメチルメタクリレートを用いた経皮的椎体形成術の問題点
高原 健治
1
,
上村 幹男
,
池上 章太
,
森家 秀記
,
加藤 博之
1伊那中央病院 整形外科
キーワード:
Alkaline Phosphatase
,
危険因子
,
骨密度
,
脊椎骨折
,
Polymethyl Methacrylate
,
椎体形成術
,
骨折-骨粗鬆症性
,
NTx Telopeptide
Keyword:
Alkaline Phosphatase
,
Risk Factors
,
Bone Density
,
Spinal Fractures
,
Polymethyl Methacrylate
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
,
Collagen Type I Trimeric Cross-Linked Peptide
pp.99-102
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139401
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骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折に対しポリメチルメタクリレートを用いて経皮的椎体形成術を施行した66例(男9例、女57例、平均77歳)を対象に、術後隣接椎体圧潰の危険因子について検討した。術後1ヵ月で隣接椎体骨折を認めたのは15例(圧潰群)、認めなかったのは51例(非圧潰群)であった。疼痛visual analogue scaleは両群とも術後1日で有意な改善を示し、1ヵ月後に圧潰群で再燃したが、最終調査時は両群とも改善し有意差はなかった。両群間で有意差を認めた項目は年齢、尿中I型コラーゲン架橋Nテロペプチド(NTX)、腰椎および大腿骨近位部の骨密度(BMD)であった。ロジスティック回帰分析による多変量解析を行ったところ、オッズ比は年齢+1SDで4.79、尿中NTX+1SDで2.42、腰椎BMD-1SDで7.38、大腿骨近位(全体)BMD-1SDで3.73、大腿骨近位(頸部)BMD-1SDで5.57、大腿骨近位(大転子部)BMD-1SDで7.08であり、これら6因子が有意な危険因子と考えられた。
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