臨床室
踵骨に発生した脆弱性骨折の2例
藤原 高
1
,
鳥居 行雄
,
櫻井 信彦
,
小松 大悟
,
佐藤 彰二
,
大脇 義宏
1岡崎市民病院 整形外科
キーワード:
Alkaline Phosphatase
,
X線診断
,
骨折-疲労
,
骨密度
,
MRI
,
鑑別診断
,
骨組織リモデリング
,
踵骨骨折
,
NTx Telopeptide
Keyword:
Alkaline Phosphatase
,
Diagnosis, Differential
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Fractures, Stress
,
Bone Density
,
Bone Remodeling
,
Collagen Type I Trimeric Cross-Linked Peptide
pp.544-547
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015285025
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症例1は58歳女、症例2は39歳男で、ともに右後足部痛を主訴とした。2例とも踵骨X線像では異常を指摘できなかったが、MRIで踵骨後部に線状の低信号域と同部位周囲に不均一な高信号域が認められた。骨密度測定では骨量減少の状態であった。いずれも明らかな外傷歴がないことから、踵骨脆弱性骨折と診断し、鎮痛薬の使用と荷重制限を行ったところ、変形や疼痛の残存なく治癒した。その後の検査で、症例1はBasedow病と診断され、Basedow病による続発性骨粗鬆症が、症例2では右下肢の荷重制限による踵骨部の廃用性骨萎縮が考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015