関節周辺骨折 最近の診断・治療
手関節、手根骨、指関節 切断指に合併した指関節周辺骨折の治療 創外固定器利用による関節可動域の向上
五谷 寛之
1
1清恵会病院大阪外傷マイクロサージャリーセンター
キーワード:
X線診断
,
外固定器
,
外傷性切断
,
関節可動域
,
骨折
,
手指関節
,
手指外傷
Keyword:
Amputation, Traumatic
,
Finger Injuries
,
Finger Joint
,
Radiography
,
Range of Motion, Articular
,
External Fixators
,
Fractures, Bone
pp.85-90
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010044642
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基節近傍での手指完全・不全切断8例10指の治療成績を報告した。対象は鋭利切断に加えプレス損傷、引き抜き損傷例を含んでおり、関節面の整復および伸筋腱・屈筋腱縫合と共に、関節牽引、可動域訓練を目的として可動式創外固定器を装着した。使用機器はCompass PIP Joint Hinge創外固定器が6指、指用Ilizarov Mini創外固定器が4指であった。治療の結果、平均total active motion(TAM)は56.6%、日本手の外科学会(日手会)の切断指機能評価新基準では67点であった。指別ではTAMが母指72%、示指59.8%、中指52%、環指56%、小指51%、日手会評価は順に71点、73.6点、60.5点、63点、63点であった。従来多くの施設で近位指節間関節固定が選択されていたことを考えると、良好な成績であった。骨軟骨移植を行ったのは3指で、自家骨移植は1指であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009