創外固定の原理と応用 基礎から新しい臨床展開まで
足疾患に対する適応と成績 ピロン骨折に対する創外固定法の有用性
萩野 哲男
1
,
佐藤 栄一
,
落合 聡司
,
前川 慎吾
,
浜田 良機
1国立病院機構甲府病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
外固定器
,
関節可動域
,
脛骨骨折
,
交通事故
,
骨移植
,
骨折固定法
,
転倒・転落
,
骨折治癒
,
治療成績
Keyword:
Accidental Falls
,
Accidents, Traffic
,
Fracture Fixation
,
Radiography
,
Tibial Fractures
,
Bone Transplantation
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
External Fixators
,
Fracture Healing
pp.206-210
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009181728
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ピロン骨折に対し創外固定法を行った8例8骨折(男7例・女1例・平均40.5歳)の成績を報告した。受傷原因は交通事故4例、転落2例、スポーツ外傷1例、転倒1例であった。骨折型はAO/OTA分類で43-C1が1骨折、43-C2が2骨折、43-C3が5骨折であった。治療法として5骨折に内固定を併用し、骨移植も5骨折に行った。創外固定器はOrthofix社製足関節用Articulated Bodyを6例に、C3の2例にはStryker社製ハイブリッド型を用いた。創外固定器装着期間は15~30週であった。経過観察期間8~24ヵ月で、骨癒合は全例に得られた。Burwellらの臨床評価基準は、客観的基準で良4骨折、可4骨折、主観的基準ではそれぞれ5骨折、3骨折であった。C3の5骨折では、客観的基準で良2骨折、可3骨折、主観的基準はそれぞれ3骨折、2骨折であった。合併症としてピン刺入部からの滲出液を4例で認めたが、治療途中での抜去例はなく、骨髄炎に至った例もなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009