上肢の外科 最近の進歩
上肢悪性腫瘍に対する手術の成績と問題点 上腕・前腕発生軟部肉腫に対する治療成績
西田 佳弘
1
,
山田 芳久
,
中島 浩敦
,
杉浦 英志
,
筑紫 聡
,
石黒 直樹
1名古屋大学 大学院整形外科
キーワード:
生存率
,
前腕
,
軟部組織腫瘍
,
肉腫
,
治療成績
,
上腕
Keyword:
Arm
,
Forearm
,
Soft Tissue Neoplasms
,
Sarcoma
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
pp.222-225
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009019980
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1986年以降に当院と関連3施設で手術的治療を行い術後1年以上経過観察しえた上肢発生軟部肉腫48例の治療成績を上腕発生群(20例)と肘以遠発生群(28例)に分けて検討した。患肢温存できた症例の割合は上腕群85%、肘以遠群96%であった。局所再発を認めた症例の割合は上腕群10%、肘以遠群25%、遠隔転移を認めた割合は上腕群25%、肘以遠群18%であった。5年全生存率は上腕群66%、肘以遠群89%であった。肘以遠群において全生存率を低下させる有意な因子として「高悪性度」と「補助療法あり」が抽出され、局所再発の有意な危険因子として「深部発生」が抽出された。
©Nankodo Co., Ltd., 2008