発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012220014
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治療を行った膝窩部軟部肉腫15例(男9例、女6例、平均53歳)の成績を報告した。病理組織型は脂肪肉腫5例、悪性末梢神経鞘腫3例、滑膜肉腫2例、Ewing肉腫/未熟神経外胚葉腫瘍2例、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、骨外性軟骨肉腫各1例であった。手術は14例で患肢温存でき、再建は一次縫合13例、筋皮弁1例で、脛骨神経切除後の神経移植1例、加温処理骨移植2例、血行再建・人工膝関節置換1例であった。術後合併症は創治癒遅延5例、表層感染、一過性腓骨神経麻痺、骨折、神経病性足関節症各1例が認められた。5年累積生存率は79.0%、無病生存率68.1%で、局所再発はなく、遠隔転移6例中5例が死亡し、他症例の転帰はcontinuous disease free 7例、no evidence of disase 3例であった。化学療法や放射線治療の有無、悪性度による生存率の有意差はなかった。術後患肢機能はMusculoskeletal Tumor Society平均16.9/25点で、機能、支持性、歩容が低かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012