高齢者骨折に対する私の治療法
骨粗鬆症に伴う下肢の骨折 大腿骨顆部・顆上 高齢者人工股関節周辺骨折に対するロッキングコンプレッションプレートを用いた最小侵襲プレート骨接合術の治療経験
松村 福広
1
,
杉本 直哉
,
関矢 仁
,
吉川 一郎
,
中間 季雄
,
星野 雄一
1自治医科大学 整形外科
キーワード:
内固定法
,
骨板
,
大腿骨骨折
,
最小侵襲手術
,
失血-外科
,
股関節置換術
,
手術時間
Keyword:
Bone Plates
,
Femoral Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Blood Loss, Surgical
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Operative Time
pp.242-245
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008055169
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人工股関節周辺に生じた大腿骨骨折に対しロッキングコンプレッションプレート(LCP)を用いた最小侵襲プレート骨接合術(MIPO)による手術を施行し、その治療成績について検討した。対象は70歳以上の5例(手術時平均77歳)で、受傷原因は転倒3例、車椅子からすべり落ちたもの2例で、内訳は人工骨頭置換術後骨折が3例、人工股関節置換術後骨折が2例であった。手術時間は平均102分、出血量は平均108mlで、全例骨移植は行わなかった。術後合併症は、牽引手術台を用い仰臥位で手術を行った1例で術後7日目にプレート近位固定部の脱転を認め、これに対して2回目の手術として本法を施行した。その他の例は術後経過中にアライメントの悪化は生じなかった。経過観察中である1例を除いた全例で骨癒合を獲得でき、骨癒合時期は術後平均9週であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007