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最小侵襲プレート骨接合術(MIPO)にて骨接合術を施行した高齢者大腿骨遠位部骨折29例29骨折(平均7.6歳)を対象に、conventional plateの16例(C群)と、Locking Compression Plate-Distal Femur(LCP-DF)の13例(L群)に分け、術後成績について検討した。L群は全例LCP-DFを用いた。偽関節となった1例を除き16週以内に骨癒合が得られ、仮骨形成に応じた荷重開始時期はC群で平均6.7±1.5週、L群で平均6.8±0.9週であった。X線学的評価において、FAはC群が術直後平均83.0±2.9°が、最終観察時平均86.0±4.1°へと有意に内反変形進行を示し、L群は術直後平均82.1±4.3°が最終観察時平均81.9±5.2°と殆ど変化せず、この変化量を比較するとC群平均3.0±4.0°、L群平均-0.2±1.3°で両群間に有意差を認めた。一方、LAについては、C群が術直後平均33.9±9.0°が最終観察時平均30.4±9.9°、L群は術直後平均40.1±6.3°が最終観察時平均38.2±6.4°で、変化量の比較でも両群間に有意差を認めなかった。膝関節平均ROMは伸展がC群-10.9±4.2°、L群-8.3±1.9°、屈曲がC群111.3±4.3°、L群112.9±5.4°で両群間に有意差はなく、Neerの評価基準ではC群が総合平均78.6±7.2点、excellent 7例、satisfactory 9例、L群が総合平均78.7±10.6点、excellent 5例、satisfactory 6例、unsatisfactory 1例、failure 1例(偽関節例)で、両群間に有意差はなかった。また、術後合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007