臨床室
自閉症小児の大腿骨骨幹部骨折に対し積極的な手術的治療により治療を完結しえた1例
呉 愛玲
1
,
渡邉 健太郎
,
水野 直樹
,
矢島 弘毅
,
佐々木 宏
1愛知医科大学病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
牽引(整形外科)
,
内固定法
,
骨板
,
自閉症
,
大腿骨骨折
,
スプリント
,
最小侵襲手術
,
歩行訓練
Keyword:
Bone Plates
,
Autistic Disorder
,
Femoral Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Traction
,
Splints
,
Range of Motion, Articular
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
pp.230-233
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015199794
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11歳男児。組み体操中に転落受傷し、右大腿部痛を主訴に当科を受診した。本症例は知的障害II度の重度自閉症であった。単純X線所見よりAO分類type B1の右大腿骨骨幹部骨折と診断し、直達牽引とBrawn架台で整復するも十分な整復位が得られなかったため、受傷1週後に低侵襲プレート骨接合術を施行した。術後翌日より膝関節運動を開始し、術後2週で端坐位可能となり、車椅子への移乗も可能となった。術後3週で平行棒内歩行・松葉杖歩行訓練を開始し、術後4週で部分荷重・松葉杖歩行が安定し、術後5週で骨癒合・独歩可能となり復学した。術後2年の現在、脚長差や回旋変形はなく、ROMも良好である。
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