関節周辺骨折 最近の診断・治療
膝関節 大腿骨遠位部骨折に対するNon-Contact-Bridging Plateを用いた骨接合術
松村 福広
1
,
萩原 秀
,
星野 雄一
1自治医科大学 整形外科
キーワード:
関節可動域
,
抗細菌剤
,
内固定法
,
骨板
,
膝関節
,
デブリードマン
,
大腿骨骨折
,
治療成績
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Bone Plates
,
Debridement
,
Femoral Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Knee Joint
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
pp.134-139
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010044650
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大腿骨遠位部骨折に対するNon-Contact-Bridging Plate(NCB)を用いた骨接合術について、NCBの特徴および手術適応・手技を紹介し、同手術施行13例(男4例・女9例・平均68歳)の成績を報告した。骨折型はAO分類33-A1が3例、A2が2例、B1が1例、B2が1例、C1が1例、C2が1例、C3が4例で、C3の1例は偽関節であった。開放骨折は5例で、初期固定として創外固定を行い、全身・局所状態が改善した後にNCBに移行した。経過観察期間3~28ヵ月で、Neerらの評価基準はexcellentが4例、satisfactoryが8例、unsatisfactoryが1例で、unsatisfactory例は同側の下腿切断が影響していた。膝関節可動域は伸展平均-7.6°、屈曲115°であった。合併症として遷延治癒が2例あり、1例は自家骨移植を要した。感染は透析中の1例(男・81歳)に術後1ヵ月で生じたが、デブリドマンと抗生物質投与を行い術後5ヵ月で骨癒合が得られ、感染の再燃はない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009