脊椎疾患における鑑別診断と治療法選択の根拠
治療法選択とその根拠 腰椎 椎間板ヘルニア 外側型(椎間孔内・外)腰椎椎間板ヘルニアに対する治療法選択の根拠 病型分類と手術法
岩村 祐一
1
,
稲坂 理樹
,
河合 孝誠
,
安竹 重幸
,
秋山 典彦
1横浜掖済会病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
脊椎固定術
,
椎間板ヘルニア
,
腰椎
,
治療成績
,
椎間板切除
,
椎間孔拡大術
,
椎間孔
Keyword:
Intervertebral Disc Displacement
,
Lumbar Vertebrae
,
Radiography
,
Spinal Fusion
,
Treatment Outcome
,
Diskectomy
,
Foraminotomy
pp.175-181
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007024950
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著者等は外側型腰椎椎間板ヘルニアを3型に分類(細分類は6型)し、各病型に即した手術法を施行してきた。分類は、ヘルニアが椎間孔入口部~椎間孔外に広がるものを1型、椎間孔入口部~椎間孔内に限局するものを2型、椎間孔外にほぼ限局するものを3型とした。これまでに手術を行い術後平均5年経過した58例の成績をもとに、各病型に最も適切と思われる手術法とその根拠について考察した。結果、1型に対しては椎間関節切除+固定術が最も適切であり、2型のうち隣接上位椎間孔内にヘルニアが転位したタイプ(2a型)に対しては隣接上位椎間の開窓による椎間孔開放が最も適切と考えられた。3型のうち、ヘルニアが椎間孔外に限局したタイプ(3a型)に対しては外側開窓法が最適、椎間孔外ヘルニアに一部椎間孔内ヘルニアが合併したタイプ(3b型)と、脊柱管内に瘢痕組織を伴うmultiple operative back例に発生した椎間孔外ヘルニア(3c型)に対しては椎間関節切除+固定術が最適と思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2006