発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004111663
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
45歳男性.発熱を主訴に,近医の腹部CTで脾臓に多発する低濃度領域像を指摘され,著者らの施設へ入院となった.入院時,全身の関節痛を認め,検査所見では播種性血管内凝固症候群(DIC),肝機能異常,炎症所見を認めた.腹部エコーでは肝脾腫,脾臓内部の低エコー像を認め,腹部CTにて脾梗塞像が示唆された.さらに各種の培養検査,自己抗体検査はともに陰性であった.そのため,入院後,抗生物質による治療を開始したが解熱は得られず,前胸部に掻痒を伴う発疹が出現した.以上より,脾梗塞を合併した成人Still病と診断し,prednisolone投与を開始したところ,臨床症状,検査所見の著明な改善を認め,腹部CT上も脾梗塞の消失がみられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003