薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の風
診断・治療の進歩 成人発症Still病
河合 麻理
1
,
田中 敏郎
1大阪大学 大学院医学系研究科呼吸器・免疫アレルギー内科学
キーワード:
Aspartate Aminotransferases
,
C-Reactive Protein
,
Ferritins
,
Steroids
,
Still病-成人
,
感度と特異度
,
自己抗体
,
生物学的製剤
,
発熱
,
皮膚症状
,
分類
,
マクロファージ
,
有病率
,
病態生理
Keyword:
Aspartate Aminotransferases
,
Autoantibodies
,
C-Reactive Protein
,
Biological Products
,
Classification
,
Ferritins
,
Fever
,
Macrophages
,
Skin Manifestations
,
Steroids
,
Sensitivity and Specificity
,
Still's Disease, Adult-Onset
,
Prevalence
pp.599-602
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011160955
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・成人発症Still病(adult onset Still's disease:AOSD)は、高熱、多関節痛、皮疹を3主徴とする全身性の炎症性疾患である。・病因はいまだ不明であるが、高度の炎症反応、フェリチンの著増、高サイトカイン血症を呈することより、本疾患の病態形成には活性化マクロファージが中心的な役割を果たしているものと考えられている。・治療はステロイド薬が中心であるが、重症例には免疫抑制薬(methotrexate、ciclosporinなど)が必要となることがある。・最近では、抗TNF(tumor necrosis factor)製剤、インターロイキン(IL)-6受容体抗体、IL-1受容体アンタゴニストなどの生物学的製剤の著効例が報告され、今後、画期的な治療薬となる可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011