経験と考察
Ischiofemoral impingementの治療経験
望月 義人
1
,
竹田 悟宇
,
小久保 吉恭
,
山崎 隆志
1武蔵野赤十字病院 整形外科
キーワード:
Lidocaine
,
Steroids
,
X線診断
,
筋疾患
,
MRI
,
姿勢
,
神経ブロック
,
鎮痛剤
,
疼痛
,
歩行
,
治療成績
,
大腿方形筋
Keyword:
Analgesics
,
Gait
,
Lidocaine
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Nerve Block
,
Muscular Diseases
,
Pain
,
Radiography
,
Posture
,
Steroids
,
Treatment Outcome
pp.1053-1057
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017399263
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当科で経験したIschiofemoral impingement(IFI)5例6股(全例女性、平均年齢58.8歳)について検討した。疼痛部位は全例臀部で、3股で鼠径部痛を合併し、2股で大腿背側への放散痛を認めた。徒手筋力検査ではPatrickテスト、前方インピンジメントテストは全例陰性であった。また、Paceテストも全例陰性で、Fribergテストは1股のみ陽性であった。股関節伸展0°での内・外旋で全例に疼痛が生じた。関節正面X線ではIFSの軽度狭小化を1例、IFSの石灰化を1例で認めた。MRIでは全例でIFSにT2強調像とSTIRで高信号があり、IFS距離は平均11.9mmであった。全例3ヵ月以上の保存的治療を行い、2股では疼痛の改善がみられた。一方、保存的治療が無効であった4股に対しては小転子切除術を行い、全例、翌日には歩行時の疼痛が消失し、JOAスコアは術前平均40.2点から術後1ヵ月で平均77.5点に改善した。
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