臨床室
腰痛や膝痛を主訴とする閉鎖神経絞扼障害の3例
井上 清
1
1岩国病院 整形外科
キーワード:
Lidocaine
,
X線診断
,
再発
,
膝関節
,
神経ブロック
,
疼痛測定
,
閉鎖神経
,
末梢神経圧迫症候群
,
腰痛
,
リハビリテーション
,
関節痛
,
変形性膝関節症
,
脊椎症
,
視覚アナログ尺度
,
Methylprednisolone Acetate
Keyword:
Lidocaine
,
Knee Joint
,
Obturator Nerve
,
Nerve Block
,
Nerve Compression Syndromes
,
Pain Measurement
,
Radiography
,
Recurrence
,
Rehabilitation
,
Low Back Pain
,
Arthralgia
,
Osteoarthritis, Knee
,
Spondylosis
,
Visual Analog Scale
,
Methylprednisolone Acetate
pp.983-985
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015339906
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症例1は32歳男で、腰椎椎間板ヘルニア摘出術後、腰痛と左大腿部痛が持続した。仙骨硬膜外ブロックでは改善せず、T字杖歩行であった。左閉鎖孔部に強い圧痛を認め、1%リドカイン3mlにて左外閉鎖筋ブロックを行った結果、症状は著しく改善し、杖は不要となった。症例2は86歳女で、転倒後、腰痛のため硬性コルセットが装着され、歩行不能であった。四肢に運動失調があり、右閉鎖孔部に圧痛を認めた。右外閉鎖筋ブロックを1週間隔で3回行った結果、腰痛が著しく軽快し、リハビリテーションにより、伝い歩きができるようになった。症例3は81歳女で、両膝に関節症の既往があり、歩行不能で、ヒアルロン酸製剤関節内注射を受けていた。両閉鎖孔部に圧痛があり、膝関節と胸腰椎の運動痛は軽度であった。両側外閉鎖筋ブロックを計2回行った結果、膝関節痛と腰痛は著明に軽快し、リハビリテーションにより、T字杖歩行可能となった。
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