経験と考察
変形性膝関節症に対する足関節捻挫用サポーター併用外側楔状足底板の男女での使い分け
戸田 佳孝
1
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
キーワード:
Hyaluronic Acid
,
Triamcinolone
,
X線診断
,
関節可動域
,
性因子
,
捻挫
,
分散分析
,
保護具
,
足首損傷
,
重症度指標
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
変形性膝関節症
,
足底板
Keyword:
Analysis of Variance
,
Hyaluronic Acid
,
Radiography
,
Protective Devices
,
Sex Factors
,
Sprains and Strains
,
Severity of Illness Index
,
Triamcinolone
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Ankle Injuries
,
Osteoarthritis, Knee
pp.957-961
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017392528
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変形性膝関節症(膝OA)患者88例(男性26例、女性62例、平均年齢66±10.7歳)を対象に足部外がえしのROMを計測するとともに、足関節捻挫用サポーターを併用した高低差12mmの吊り下げ型足底板と靴に挿入する高低差8mmの足底挿板の効果を男女別に検討した。無作為に43例を足底挿板群、45例を足底板群に分類し、治療期間は4週間とし、1日に5時間以上装着するよう指導した。その結果、女性の足底挿板群では10.7%(3/28例)が「靴を1日5時間以上装着できない」という理由で脱落した。膝OA患者の足部外がえしのROMは正常値よりも低く、特に男性患者は女性患者に比べて有意に低かった。男性の改善点数は、足底板群よりも足底挿板群の方が有意に優れる結果となった。今回の検討から、女性膝OA患者の中で1日の大半を屋内で過ごす専業主婦では足底板を処方した方が生活環境に適合すると考えられた。また、足部の外がえし角度が小さい男性膝OA患者には、足底板よりも足底挿板を装着することで効果を期待できると思われた。
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