経験と考察
高齢者におけるブプレノルフィン経皮吸収型製剤の短期的効果と安全性
小林 真司
1
,
鈴木 光典
,
小林 なぎさ
1至誠堂総合病院 整形外科
キーワード:
Buprenorphine
,
そう痒症
,
疼痛
,
疼痛測定
,
経皮投与
,
膝
,
便秘
,
臨床試験
,
治療成績
,
変形性膝関節症
,
視覚アナログ尺度
,
傾眠
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Buprenorphine
,
Constipation
,
Clinical Trials as Topic
,
Knee
,
Pain
,
Pain Measurement
,
Pruritus
,
Treatment Outcome
,
Osteoarthritis, Knee
,
Visual Analog Scale
pp.963-966
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017392529
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75歳以上の変形性膝関節症患者35例(男性6例、女性29例、平均年齢85.4±5.6歳)を対象に、ブプレノルフィン経皮吸収型製剤(BP貼付剤)の短期的効果と安全性について検討した。その結果、膝痛の軽減は副作用で貼付中止となった2例を除いた33例にみられた。BP貼付剤の増量が必要であった症例はなく、貼付後平均4.0日には膝痛の軽減が確認できた。BP貼付剤が7日以上使用可能であった32例で検討すると、PRS(痛み緩和スケール)は貼付開始時と比べ、貼付後7日で有意な低下を認めた。副作用は11例(31.4%)で認め、うち3例はそれぞれ不穏、嘔吐、落ち着きのなさで貼付中止となったが、他の症例では重篤なものはなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2017