発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005064334
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
高齢男性の内側型変形性膝関節症(膝OA)に対する距骨下関節吊り下げ式足底板(新型足底板)の治療効果を検討した.2000年4月~2002年3月までに初めて受診した男性退職者で60歳以上75歳以下の片側膝OA33例を誕生日の偶数奇数で2群に分けて,16例にはサポーターによる距骨下関節固定と足底板を合体させた新型足底板を,17例には従来の靴中敷き型足底板を各々8週間装着させた.装着期間終了後の患側片脚立位大腿脛骨角の矯正角度およびvisual analogue scaleの改善率を両群で比較した結果,いずれも新型足底板群が有意に優れていた.膝OAに対する距骨下関節吊り下げ式足底板の効果に男女差はないと考えられ,このように低価格かつ低侵襲的な手段で膝OAの進行を予防し,手術的治療に至る患者を軽減することは患者にも医療経済にとっても重要であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2004