経験と考察
芍薬甘草湯が変形性膝関節症患者の腓腹筋の筋硬度に与える影響
戸田 佳孝
1
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
キーワード:
Hyaluronic Acid
,
運動療法
,
自己管理
,
弾性
,
経口投与
,
分散分析
,
治療成績
,
準ランダム化比較試験
,
変形性膝関節症
,
芍薬甘草湯
,
下腿筋
,
有痛性筋れん縮
Keyword:
Administration, Oral
,
Analysis of Variance
,
Exercise Therapy
,
Elasticity
,
Hyaluronic Acid
,
Muscle Cramp
,
Self Care
,
Treatment Outcome
,
Controlled Clinical Trials as Topic
,
Muscle, Skeletal
,
Osteoarthritis, Knee
pp.521-524
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015285019
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変形性膝関節症(膝OA)に対する芍薬甘草湯の効果について、筋硬度計を用いた定量的検査による証明を試みた。対象はホームエクササイズを行う50歳以上の内側型膝OAで、Kellgren-Lawrence分類grade 2以上の83例であり、来院順に芍薬甘草湯を内服する芍薬甘草湯群と投与しない対象群に割り付けた。治療開始前と1週後、4週後に全ての患者の内側腓腹筋の筋硬度を測定し、治療前と4週後のLequesneの重症度指数を比較した結果、芍薬甘草湯群では1週後の筋硬度変化率が有意に低下していたが、4週後には有意差がなかった。また、芍薬甘草湯群では対象群よりもこむらがえりを起こす頻度が少なく、Lequesneの重症度指数の平均改善点数が優れていたが、有意差はなかった。芍薬甘草湯は膝OA患者がホームエクササイズをする時のこむらがえり予防に役立つと思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015