経験と考察
転移性脊椎腫瘍に対する手術的治療の生命予後に与える影響
鈴木 賀代
1
,
安田 剛敏
,
川口 善治
,
関 庄二
,
金森 昌彦
,
木村 友厚
1富山大学 整形外科
キーワード:
頸椎
,
術後合併症
,
脊椎腫瘍
,
仙椎
,
前立腺腫瘍
,
大腸腫瘍
,
疼痛測定
,
乳房腫瘍
,
肺腫瘍
,
腰椎
,
予後
,
治療成績
,
癌性疼痛
,
視覚アナログ尺度
,
生存期間
Keyword:
Cancer Pain
,
Breast Neoplasms
,
Cervical Vertebrae
,
Lumbar Vertebrae
,
Lung Neoplasms
,
Pain Measurement
,
Prostatic Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Prognosis
,
Spinal Neoplasms
,
Sacrum
,
Colorectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Visual Analog Scale
pp.621-624
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017388794
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当科で手術を行った転移性脊椎腫瘍42例(男性24例、女性18例、手術時平均年齢63.5歳、平均経過観察期間9.2ヵ月)を対象に、手術的治療が生命予後(OS)に及ぼす影響について検討した。その結果、徳橋スコアによる術前の予測予後と実際の生存期間の一致率は48.6%であり、これまでの報告と同様であった。一方、予測予後より延長した症例が43.2%、短縮した症例が8.1%であり、短縮した症例はすべて9~11点群であった。過去の報告と本結果から、転移性脊椎腫瘍に対する手術的治療がOSに影響を及ぼす因子は、以下の「腫瘍因子として原発巣の種類、転移の広がり、化学療法や分子標的治療の効果など」「患者因子としてPS、麻痺の程度や生きる気力」「手術因子として周術期合併症」の3つに大きく分類できる考えられた。
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